このたび、一般財団法人 持続性推進機構の理事長に就任した森本です。よろしくお願いいたします。 現在、コロナ禍が世界規模で広がり、皆様も大きな試練に立ち向かわれていると思います。 環境マネジメントシステム「エコアクション21」を推進する当財団としても、頑張っていらっしゃる皆様の一助となるべく努力してまいります。 (エコアクション21の役割) エコアクション21は、「環境」に着目した中小企業のための「マネジメントシステム」です。 そのプロセスを通じて、企業の実力を見える化し、財務諸表では見えない企業の強みをアピールするとともに、戦略的経営の基盤をなすものと言えると思います。 とりわけ、今日非常に注目されているSDGs(国連が掲げた「持続可能な開発目標」ー Sustainable Development Goals)の流れは、 「環境」に着目して「マネジメントシステム」を構築することが、企業の体質強化、対外的評価の向上に大きく寄与するものとして位置付けています。 コロナ禍で不透明な時代だからこそ、強みを発揮するものです。 (「環境経営」) 皆様が進められている「総合的な環境経営」はとても貴重です。今日、RE100(再生エネルギー100%宣言)、 SBT(企業ごとに二酸化炭素排出の削減量を宣言すること)などの動きに注目が集まっていますが、 いずれも地球温暖化のみに焦点を当てています。 これに対し、エコアクション21は、地球温暖化に限らず、水資源や廃棄物・循環資源などにも視野を広げた総合的な取り組みです。 「総合的な環境経営」を通じて、企業の体幹を鍛えるとともに、地球環境に貢献しているといえるでしょう。 (エコアクション21の「認証」について) 皆様の「総合的な環境経営」を進め、また、そのプロセスを通じて企業体質の強化を図るという取り組みは、 コロナ禍に直面した時代だからこそ強くアピールしていく必要があります。「エコアクション21の認証」というのはそのための手段であり、 優れた経営認識と戦略を持っていることをアピールするものです。また、認証のプロセス、審査のプロセスは不断の経営改善・強化にもつながります。 (今日のさらなるメリットーSDGsと結びついていること) 今日、世界的にも、また、日本の国、経済界、自治体行政においてもSDGsに注目しています。 SDGsに取り組まなければ時代に取り残される感があります。 でも、皆様は「環境」と銘打ったエコアクション21認証を受け「環境経営レポート」を公表することで既にSDGsに取り組まれています。 環境マネジメントシステムの構築に真剣に取り組み、PDCAを不断に回している企業の方々は、すでに「環境と経済と社会問題の統合的解決」を標榜する SDGsにすでに取り組んでいるといえます。 環境省が平成30年6月にとりまとめた「持続可能な開発目標(SDGs)活用ガイド」では、エコアクション21認証・登録制度で取り上げている 取り組み内容は17あるSDGsのすべてのゴールと紐づけられています。 SDGsは地球規模の課題、その達成は容易ではありません。すでにエコアクション21を通じてSDGsに取り組んでいる皆様にも さらなる高みに向かっての前進をお願いいたします。 (これから) エコアクション21中央事務局を担当する持続性推進機構といたしましても、環境省と連携し、エコアクション21認証企業を、 今日の主流であるSDGsに積極的に取り組んでいる企業群として、社会にしっかりとアピールしてまいります。